忍者ブログ

fairyism備忘録

現状のところ、人類史および日本への拡散について管理者が学習してゆくブログです。

現世人類以前-アウストラロピテクスの頃

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

現世人類以前-アウストラロピテクスの頃

オロリンやサヘラントロプスはヒトやチンパンジーとの関連が不明確なので記述を避けている。チンパンジーとの分岐時期については分子学的研究につきいくつか見解を得たので、そのうち記載を直したいところ。

2013/11/25 記

 良い環境の時期にはゆるやかな進化と多様性が育まれるが、急速に出現した厳しい環境によって進化した生物が選択され、環境が改善したときに爆発的に繁栄し、その繁栄の中でも生物同士の競争がありさらなる自然淘汰が行われる。500万年前から250万年前は比較的温暖な時期であり、ヒトの祖先にとってもゆるやかな進化と多様性を育む時期であった。
 ヒト族は霊長類の中でも比較的大きな体躯を持ち、二足歩行によって遠距離を走ることが可能になり、雑多で豊かな栄養を得ることができるようになった。霊長類のオスは血のつながっていない子を殺して自分の遺伝子を残そうとするものがあるが、ヒト族のメスはそれを避けるために発情期を消失させ、生まれてくる子がどのオスの子かわからないようになった。発情期が消失したことでヒト族は生殖に頻回の性交が必要となり、主として一夫一妻の形態を取るようになった。メスは子育て期間がとれるようになり、オスと共同で子育てにあたることで、頭蓋が大きいゆえに未熟で生まれざるを得ない新生児を養育することが可能となった。
 チンパンジーから分かれた後のヒトをヒト亜族と呼ぶ。ヒト亜族はアフリカにて進化を続けた。
 ごく初期のヒト亜族としてアルディピテクスがいた。580-440万年前ころに生存し、樹上生活の特徴を残しつつも二足歩行を開始していた。420万年前には最初期のアウストラロピテクスであるアウストラロピテクス・アナメンシスがアルディピテクスに取って代わった。390-300万年前にはアウストラロピテクス・アファレンシスが栄え、330-240万年前にはより進化したアウストラロピテクス・アフリカヌスが存在した。アウストラロピテクスの脳容量は400-500mlとチンパンジーよりやや大きい程度であり、知能はチンパンジー以上であってもヒトには及ばなかった。しかし二足歩行をし、道具を使用していた。アウストラロピテクスの後期に存在した、アウストラロピテクス・ガルヒは250万年前に最初期の石器を制作していた。そしてこの頃には他の早期人類として、ホモ・ハビリス、ホモ・ルドルフェンシス、ホモ・エルガステルなどがおり、オルドヴァイ石器という単純な石器を制作していた。
 250万年前から地球は寒冷化し、100万年ほどかけて湿潤温暖な鮮新世からくりかえし氷河期のおとずれる更新世へと変化した。環境の激変とわずかな温暖期というサイクルは進化を加速させた。この厳しい時代を生物は様々な適応で乗り越えたが、ヒト族はすでに道具・雑食性・言語という知性に大きく依存する社会文化を構築しており、その中では優れた知性に関わる遺伝子が強く選択された。このような社会文化を獲得していたヒト族および頑丈型原人とよばれるパラントロプスは知性を大幅に伸ばし、250万年前から150万年までの100万年で脳容量は2倍以上になった。そして早期人類の中から、生存競争の上ホモ・エレクトスが繁栄した。
 また、この時期に火の使用が始まった。火の使用は食事の質を劇的に向上させた。火を使った食事に依存したヒト族文化の中では、腸の短縮などの火の使用に適応した遺伝子的変化があり、変化が進むことによりヒト族は火を使わないと生きることが困難となった。このように文化の発展によって得た進歩がその文化に適した遺伝子を選択するという、文化と遺伝子の共進化という現象が強く現れるようになった。

発情期の話は、ジャレド・ダイヤモンドのヒトの性はなぜ奇妙に進化したか、から。
文化と遺伝子の共進化は重要な概念。10万年全史の最初の方に書いてた。しっかりした本にはまだあたっていない。
火の使用による進化のアイデアは思いつきだが、検索してみたらこの説を唱えている方はいらっしゃるので書籍購入してみた。まだ届いてない。

このあたりの文は、できる限り一本道で記述し、異説を並べたり、「~と思われる」などの表現を避けて書いている。自分はこう思う、というのを明確にしたいので。
ただし、そう思った根拠はまとめておき、自説をあれこれ修正できるようにしておきたい。
PR

コメント

プロフィール

HN:
Haina
性別:
非公開

P R